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エンゲージメント

HR Technology Conference & Expo2019にマーカス・バッキンガム氏が登壇!素晴らしいリーダー・職場の条件とは?

公開日:2019.10.5

    今回の速報レポートは『さあ、才能に目覚めよう』でおなじみのMarcus Buckingham(マーカス・バッキンガム)氏による講演をご紹介いたします。Marcus Buckingham氏は、「弱点ではなく強みを最大限活かすことで最良の結果を得る」ことを提唱している、強みに関する研究の第一人者として世界のHR業界を牽引するビジネスコンサルタントです。

    Marcus Buckingham氏 プロフィール
    1987年、ケンブリッジ大学で社会学と政治家額の修士号を取得。その後、ギャラップ社に17年間勤務。長年にわたり、優れたマネージャーやリーダー、高い生産性を上げる職場の調査に携わります。ザ・マーカス・バッキンガム・カンパニー(TMBC)創業者で、「さあ、才能に目覚めよう」「まず、ルールを破れ」などのベストセラーの著者として知られている。

    素晴らしいリーダーになるには「フリーシンキング」が重要

    どの企業も優秀なリーダーの育成には苦労しているのではないでしょうか。優秀なリーダーに求められることは、「フリーシンキング」であるとMarcus Buckingham氏は語っています。

    フリーシンキングとは、理論や常識、先入観にとらわれず、物事を見たり聞いたりすることです。Marcus Buckingham氏はこの方法を使って、自身の研究分野である「人々の強み」の研究を行っているとのこと。

    その研究をする際、調査の一環としてインタビューを行いますが、彼が重視しているのが、誰にインタビューするかです。ここでMarcus Buckingham氏は、「何かを成功させる秘訣は失敗例から学ぶことはできない」とし、会社を辞めた人から「人々の強み」を聞いたとしても良い情報は聞き出せないと語っています。失敗から何かを学ぼうとする人は多いのではないでしょうか。「失敗から学ぶ」のではなく、「成功したことから学ぶ」ことが重要だと語りました。

    Marcus Buckingham氏は、自身の研究から仕事に関して以下のような「9つの嘘」を提唱してしました。

    <仕事に関する9つの嘘>

    1.人はどの会社で働くかに意識を向けている
    「どの会社に所属するか(所属する会社のブランド名)」は気にするが、「どの会社で働くか」は気にしない

    2.優れたプランを持っていれば稼げる
    良いプランは必ずしも必要とされないが、優れた知性や思考力が必要である

    3.優れた会社は目標をトップダウンで指示する
    「何をすべきか」を伝えるのではなく、「なぜするのか」を伝える

    4.バランスの良い人材が優秀である
    優れたパフォーマンスを残す人材はユニークで他の人材とは違う部分がある

    5.人はフィードバックを求めている
    ポジティブで未来にフォーカスした内容を求めている

    6.互いに正しく評価できる
    相手を評価するための絶対的な指標などは誰も持っているはずがない

    7.人にはポテンシャルがある
    ポテンシャル(将来性)は人材が持つ1つの側面でしかなく、会話を通じた現状把握も重要である

    8.人はワークライフバランスを求める
    仕事を愛することが最も重要である

    9.「リーダーシップ」は一つの行動だ
    リーダーとは「フォロワー」がいる者のことである。決してスキルや役職に基づいたものではない

    従業員のエンゲージメントを高めるには「お互いに信頼し合う」

    エンゲージメントに関してある調査によると、19ヵ国の18歳~55歳の労働者1,000人に調査をしたところ、日本の労働者のエンゲージメントが一番低いとの結果が出ました。一方、一番エンゲージメントが高い国はインドだそうです。

    Marcus Buckingham氏は、「エンゲージメントが高い人はチームを自身の一部と捉えることができる人である」と語っています。そのために必要なのは「お互いに信頼し合うこと」です。従業員を採用したときは、面接で相手を信頼したから採用したのになぜ働き始めてから信頼できなくなるのでしょうか?

    その答えは、コミュニケーションが不足しているからです。お互いに信頼し合うためにはコミュニケーションが最も大切で、その内容も相手の良い部分にフォーカスしたものでないといけません。さらに、部下が「私の上司は自分に興味を持ってくれている」と感じられることが重要です。余談ですが、コミュニケーションをしっかり取っている上司の下で働いていると、どんなにつまらない仕事でも、仕事を続けることができるそうです。

    聞いてみると簡単ですが、上司と部下が十分なコミュニケーションを取ることは難しいです。「コミュニケーションを取ること」は仕事をするうえで基本的なことですが、従業員のエンゲージメントを高めるために最も大切なのです。

    講演の最後にMarcus Buckingham氏は、良い職場をつくるために推奨する5つの結論で締めくくっていました。

    1.会社はチームで構成される
    2.チームリーダーをサポートするためのツールやコンテンツを作る
    3.「チームの一員になってもらう」ことをオンボーディングの一番重要なプロセスにする
    4.従業員がやってきた仕事をより柔軟に変えていく
    5.臨機応変にチームリーダーが判断できるように チームリーダーが判断しできるようにする

    今日の講演で、良いリーダー・職場をつくっていくためには、「フリーシンキング」と「コミュニケーション」が重要だということが分かりました。この2つを実践することで、従業員のオンボーディング、エンゲージメント向上、定着を同時に実現できるのではないでしょうか。

    4回にわたり公開してきたHR Technology Conference & Expo 2019の記事は今回が最後となります。4つの記事が職場の改善や会社の成長につながれば幸いです。最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

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    この記事を書いた人

    HR BLOG編集部

    このブログでは、「経営者と役員とともに社会を『HAPPY』にする」 をテーマに、HR領域の情報を発信しています。

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