オンボーディング Onboarding 「新卒社員」や「中途社員」が辞めない仕組みづくり
『オンボーディング』とは、新入社員をスムーズに社内に溶け込ませ、パフォーマンスを上げさせるための一連の仕組みづくりを言います。この冊子ではHR先進国であるアメリカ企業の事例も踏まえ、人材育成のための最新のメソッドを解説。
オンボーディングの具体的な取り組み方をご紹介しています。
エンゲージメント
公開日:2020.12.18
会社のビジネスを成功させるために、上司が部下のモチベーションを上げることはとても重要です。さらに、従業員同士が良好な関係を築き業務を行っていく必要があるでしょう。しかし、いざ「部下のモチベーションを上げよう」と思ってみても、何をしていいのかが分からない方もいるのではないでしょうか。
この記事では、部下のモチベーションを上げる言葉を紹介するとともに、改めて「モチベーションとは何か」についても詳しく解説します。効果的な伝え方を知ることで、良好な信頼関係を築きやすくなるでしょう。
目次
まずは「モチベーション」という言葉が持つ意味ですが「動機」という意味を持っており、「意欲」といった言葉と同様の意味で利用をされることが多いです。
よく「仕事のモチベーションが上がらない」という言葉を聞くこともありますが、これは「仕事に対して意欲が湧かない」という意味。この意欲や動機を向上させることこそ、上司が部下にしなくてはならないことで、部下が仕事に対して意欲を持つようなサポートを行うことは「動機付け」とも呼ばれているのです。
「モチベーションが湧いてきた」と感じる瞬間を経験した方は多いのではないでしょうか?湧いてくるきっかけはさまざまですが、根本的な要因は、実は大きく2種類に分けることができます。
上司として部下のモチベーションを上げるために、まず「どのようにしてモチベーションが生まれるのか」を知っておきましょう。
仕事に対してモチベーションが湧いてくる原因にはさまざまなものがあります。例えば、テレビで特集をされていた観光地に行きたい!と思ったことがキッカケで「お金を貯めたいからしっかり仕事を頑張ろう」と意欲が湧いてくることもあるはずです。
このように「〇〇のために仕事をする」「〇〇のためにやる」といった動機でモチベーションが向上をすることを「外発的動機付け」といいます。外発的動機付けから生まれた目標などを達成することは、そこまで難しいことではありません。「〇〇のために」という思いは、実現しやすい願いが多いからです。
特にこの意欲は「短期間で叶えるため」に湧いてくることが多く、そのためにエンジン全開でアクションを起こせる人も多いでしょう。
内発的動機付けというのは、自分の心の「内側」から湧いてくるモチベーションのことです。多くの人がイメージをする「モチベーション」は、内発的動機付けではないでしょうか?
好きなものに没頭をするなど、自分がやりたいからアクションを起こす…となると、時間も労力も惜しむことは無いはず。自分のやりたいように思うがままに行動ができるのは、内発的動機付けの魅力といえるでしょう。
仕事のモチベーションを上げるためには、外発的動機付けが近道と考える人もいるかもしれません。目標が見えているので、分かりやすいためです。
例えば「次のコンペに成功したら有給をとる!そのために仕事を頑張ろう」と思うと、きっとそのコンペに向けて一生懸命努力をするでしょう。しかし、そのコンペが終わってしまうとモチベーションが減少する可能性は高くなります。人によっては「燃え尽き症候群」のようになってしまい、なかなか意欲的に仕事に取り組むことが出来なくなることも考えられるのです。
実は、外発動機付けで生まれる「モチベーション」というものは、持続させることが難しいもの。逆に内発的動機付けは、自分の「やりたい」という思いに対して生まれるので、長期間持続しやすいモチベーションです。だからこそ、上司が部下の内発的動機付けを刺激できるような言葉を賭けてあげることが必要になるのです。
モチベーションの種類を知ることができた今、上司は部下の「内発的動機付け」を刺激することが必要になることが分かったのではないでしょうか?言葉で鼓舞することで「よし、やろう!」とモチベーションが上がる可能性は高くなります。
ここからは、部下のモチベーションを上げることができるかもしれない「言葉」をいくつかご紹介します。どうしてその言葉を伝えるとモチベーションが上がるのかも踏まえてチェックをしてみてください。
部下に仕事を依頼した際、手伝ってもらったことに対して丁寧にお礼を言うことはとても大事です。当たり前に思うかもしれませんが、意外とここを雑に済ませてしまう上司がは多いようです。
「仕事なのだから手伝うのが当たり前」などという考えを持っているのであれば、早い段階で捨てましょう。このような気持ちを持っている上司と仕事をしている部下は、「やらされている感」を強く感じてしまい、モチベーションは下がる一方です。
もしかすると失敗をすることもあるかもしれません。しかし、どんな結果であっても「手伝ってくれた心意気」に感謝をして、「助かったよ!」と一言かけることで、部下のモチベーションは上がる可能性が高くなります。
部下が徐々に仕事が出来るようになってきたら、早い段階で「自分一人で仕事ができる」という自信を持たせてあげましょう。技術的にはまだ独り立ちが出来ない段階であっても、工程の一つは任せるなどしてみるのです。「自分だけでもできる仕事がある」と感じられれば、部下のモチベーションはきっと高くなるはずです。
上司は、任せた仕事をしっかりと見守り、いつでもフォローできる体制を整えておきます。
当たり前の言葉ですが、「ありがとう」を伝えることを忘れてはいけません。どんなに些細なことであっても、感謝の気持ちを言葉にされるのは嬉しいものです。「ありがとう」とたった一言上司から行ってもらえるだけで、部下の内発的動機付けは刺激されるはずです。
部下からしても「やって当たり前」の仕事だったかもしれません。そういった仕事であっても、上司から「ありがとう」と言ってもらえると「また頑張ろう」「次はもっとよいものを出そう」と思う気持ちが湧き上がってくるでしょう。
ある程度仕事が一人でできるようになった部下には、その現状を言葉にして伝えてあげましょう。そうすることで部下は自分の仕事ぶりに自信を持つことができるはずです。新入社員などは「自分の仕事ぶり」を客観的に見ることが難しく、「これでいいのかな?」と不安を感じていることもあります。
そんな不安を取り払い、仕事に対して前向きになれる言葉が「独り立ちできることを伝える言葉」です。部下の頑張りを見て「もうサポートがなくても大丈夫じゃない?」と伝えてあげてください。
上司として部下の仕事ぶりを日々見ているのであれば、成長を認めて言葉にしてあげましょう。例えば「いつの間にかこんな仕事も一人でできるようになってたんだ!」と伝えることで、部下の努力を認め、そして成長を褒めていることにもなります。
このような言葉をかけてもらえると、心の内側から「褒められた喜び」を感じることができるでしょう。きっと「もっと頑張ろう」「また褒めてもらえるようになりたい」と感じる部下は多いはずです。
ここまで、モチベーションを上げる言葉を厳選して5つ紹介しました。状況に合わせて伝えるようにしましょう。そんな言葉を伝える際に、気を付けてほしいポイントが3つあります。効果的に伝えるにはどうすればいいのかを合わせて覚えておくようにしてください。
モチベーションは持続させることが何より大切になります。仕事をしていると自分のことで精一杯になり、部下に構えない時もあるかもしれません。そうなると、自然と部下のモチベーションが下がることもあるので、1カ月半~2カ月ぐらいに一度は、面談などを行いフィードバックを行う機会をつくってみましょう。そうすることで、自然と部下のモチベーションの低下を防ぐことができるでしょう。
忙しい時はチャットや連絡ツールを利用して言葉を伝えるのも大事です。しかし、極力「直接伝えること」を意識しましょう。やはり、面と向かって伝えてもらうほうがモチベーションは各段と上がります。
部下の行動を見て、モチベーションを上げることができるような言葉を伝えるときは、ぜひ一緒に「アドバイス」を送ってあげましょう。例えば「もうこんな仕事ができるようになったんだ!」と伝えるのであれば「次はこういった仕事を目指してみたら?」など、次に進むべき道を示すようにしてください。そうすると、部下はその道を進むために努力を行い、モチベーションを持続させながら業務を遂行するはずです。
この記事では「モチベーション」について詳しく解説をしました。上司として「部下と良好な関係になりたい」「信頼してもらいたい」と思うのであれば、相手の行動や努力を認め、モチベーションを上げることができる言葉を伝えてあげることも大事になります。
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