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サーバントリーダーシップを導入する方法と注意点、おすすめ研修
公開日:2022.6.2
近年リーダーシップの方法の中でも注目を集めているのがサーバントリーダーシップです。
リーダーが自らの利益のために動くのではなく、メンバーを下から支えるよう、快適に仕事ができるようサポートするのがサーバントリーダーです。
サーバントリーダーシップを取り入れる目的や実際に取り入れる方法、取り入れる際の注意点などを解説します。
目次
サーバントリーダーシップの目的
サーバントリーダーシップを取り入れる目的を明確にしましょう。
サーバントリーダーシップには向いているチーム、リーダー、向いていないチーム、リーダーがあります。
流行っているから、他の企業が取り入れているからといった理由で取り入れるのではなく、取り入れることで得られるメリットなどをきちんと確認しておくことが大切です。
コミュニケーションを円滑にする
サーバントリーダーシップを取り入れることでチーム内のコミュニケーションを円滑にできます。
リーダーが引っ張るだけのチームではメンバー間の話し合いがおこなわれず、リーダーに相談しても意味がない、リーダーの指示さえ聞いていればいいという空気になってしまいます。
リーダーが積極的にメンバーの話を聞き、共感し、チームの目標設定に意見を取り入れることで、メンバーが積極的に発言できるようになります。
コミュニケーションが円滑になると、その分業務上のちょっとした報告もしやすく、よりスムーズに作業を進められます。
パフォーマンスを向上する
チームを下から支えるサーバントリーダーシップを取り入れると、チーム全体のパフォーマンスを向上できます。
メンバーの話をよく聞き、共感し、サポートする人物がリーダーであれば、メンバーは自分の業務に自信を持てるようになります。
また、リーダーやチームへの信頼度が高まるとメンバーが困っているときに支えたい、サポートしたいという気持ちが強まり、一致団結して問題解決に挑めます。
結果、個人プレーで業務を進めるよりもスムーズに、予想以上の成果を上げられます。
サーバントリーダーシップの特性や具体例、メリットなどは下記の記事で解説しています。
顧客満足度をアップさせる
チームのパフォーマンスが向上するとよりよい成果を出せるようになり、結果顧客満足度の向上にもつながります。
また、現場をよく知っているメンバーの意見をリーダーが聞き入れて問題を解決していくことで、現場で働くメンバーが働きやすくなり、その商品やサービスを利用する顧客もより選びやすく、使いやすくなります。
顧客満足度が上がれば企業の業績アップにもつながります。
サーバントリーダーシップを導入する方法
サーバントリーダーシップを実際に導入するためにはどんな方法が大切なのかを解説します。
まずはリーダー自身が自分の行動を顧みて、問題がある場合は積極的に改善していくことが大切です。
リーダー自身の役割を把握する
サーバントリーダーシップを取り入れる際、リーダーはまず自身の役割をきちんと把握する必要があります。
サーバントリーダーシップはメンバーの自主性を尊重して育てていく方法ですが、メンバーにすべての業務を任せっぱなしにするという意味ではありません。
メンバーがそれぞれのスキルを活かし、活躍していくためには、サーバントリーダーが自身の役割を理解して自身も業務に専念する必要があります。
そのためには常に自分の行動を顧みて、メンバーに対して誠実な態度を取っているか、問題を後回しにしていないかなどを確認しましょう。
チームの成長のためにはリーダーの成長が必要不可欠です。
目標を明確に設定する
サーバントリーダーシップを取り入れるには目標を明確に設定することが大切です。
メンバー全員の意見を聞き入れた上で明確な目標を打ちだし、メンバー全員を共有しなければなりません。
リーダー一人が目標を定めるだけではチームの結束は高まらず、バラバラの方向に向かってしまいます。
全員が理解でき、その目標に向かって一緒に走れるような目標設定、提示が必要です。
チームの多様性を認める
サーバントリーダーシップが広まる背景の一つに、多様な考え、価値観を受け入れることの大切さが浸透しつつあるという点があります。
リーダーが引っ張るだけのチームは、リーダーがメンバーの意見を否定してしまう場面も多いです。それでは新しい考え方を取り入れることができず、問題に直面した際に作業がストップしたり悪い方向に進んだりしてしまいます。
チームのメンバー全員の意見をきちんと聞き入れ、自分と違う考えや価値観を否定しないこと、受け入れた上でさまざまな考えを取り入れた目標を設定すること、メンバーによって違う得意なことを伸ばしていくことが大切です。
サーバントリーダーシップを導入するときの注意点
サーバントリーダーシップを導入するときの注意点を紹介します。
サーバントリーダーシップにはメリットが多いですが、下記のような点を見落とすとかえってチームがまとまらなくなってしまうので注意しましょう。
方向性の調整は慎重に
サーバントリーダーシップではメンバー全員の話を聞いた上で方向性を決定していくことが大切とされています。
そのため、リーダー一人が絶大な力を持っているチームよりも方向性がまとまりにくいというデメリットがあります。
話し合いをして全員が納得できる方向性を決定するまでに時間がかかり、ぶつかり合うことでメンバーのモチベーションが下がってしまう可能性もあります。
チームの方向性を決定する際は慎重になり、自分の意見を押し通しすぎないこと、誰か一人が損をするような内容にしないこと、全員が明確なビジョンを共有できることを意識しましょう。
脱落者を出さないようにする
サーバントリーダーシップはリーダーの知識や経験も必要ですが、チームメンバーの知識や経験も必要です。
サーバントリーダーはある程度スキルを持ったメンバーの能力をより高めるのに役立ちますが、知識や経験がないメンバーは自分のやるべきこと、得意なことが見つけられず脱落してしまう可能性があります。
脱落する可能性が高いメンバーがいる場合はサーバントリーダーシップとは別にしっかりサポートする対応も考えなければなりません。
サーバントリーダーシップに向けた研修
サーバントリーダーを育てるにはリーダーシップ研修を受けさせる必要がある場合もあります。
サーバントリーダーシップについて基礎から理解できる研修を選びましょう。
支配型のリーダーシップが沁みついている人がいきなりサーバントリーダーシップを取ることは難しいです。まずは相手の話をきちんと聞き入れて共感すること、知識や経験を共有すること、さらにチームで目標を達成することを経験できる研修を受けるようにしてください。
チームの育成にサーバントリーダーシップを導入しよう
サーバントリーダーシップの目的やサーバントリーダーシップを導入する方法、注意点などについて解説しました。
リーダーがチームを下から支え、メンバーのモチベーションやパフォーマンスをアップさせるのに役立つのがサーバントリーダーシップです。
サーバントリーダーシップを取り入れている日本の企業も徐々に増えてきており、それに対応した研修もたくさんあります。
新しいリーダーシップを取り入れたい、チームや企業の業績をアップさせたいという方は、サーバントリーダーシップの研修をチェックしてみましょう。
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サーバントリーダーシップの育成を通して、人間の尊重、そして一人ひとりの価値が生かされる社会の実現を目指すためのイベントやセミナー、教育・医療・行政・NPO等の機関での講演活動や様々な方々との対談や視察、訪問活動の報告をしております。
・はじめてリーダーの役割を任された方、リーダーになって間もない方
・時代に応じた自分らしいリーダーシップを模索している方
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