オンボーディング Onboarding 「新卒社員」や「中途社員」が辞めない仕組みづくり
『オンボーディング』とは、新入社員をスムーズに社内に溶け込ませ、パフォーマンスを上げさせるための一連の仕組みづくりを言います。この冊子ではHR先進国であるアメリカ企業の事例も踏まえ、人材育成のための最新のメソッドを解説。
オンボーディングの具体的な取り組み方をご紹介しています。
パフォーマンス管理
公開日:2019.6.10
「働き方改革」が叫ばれ、リモートワークやフレックスタイムなど、柔軟な勤務体系が多く見られるようになりました。
しかし、なかなかフレキシブルな働き方に変えられず、いまだに昔ながらの固定された勤務時間を続けている会社もあるでしょう。従業員が望む働き方の多様性を採り入れるのは、必ずしも簡単なことばかりではありません。
そこで、この記事では当サイトの運営会社・アックスコンサルティングが導入している独自の制度を例に、会社が取り組める4つの福利厚生について紹介します。自社で取り入れられる制度はないか参考にしてみてください。
目次
「ノー残業デー」を週に1度取り入れる会社は珍しくなくなりました。しかし、特に残業をしてまで仕事をすることを美徳としてきた世代の従業員にとっては、「ノー残業デー」という名称に抵抗感がある場合も。「規則だから残業をせずに帰らなければならない」といったネガティブな捉え方をしている従業員も少なからずいるのかもしれません。
そこで、残業をしないことをポジティブに捉えられるよう、「〇〇の日」といった「残業」というワードを使わない名称に変えてみてはどうでしょう。
アックスコンサルティングでは、残業をしない日のことを「家に早く帰って料理をしよう」と捉え、「クッキングの日」と命名しています。全従業員で曜日・日を固定化して決めず、従業員が事前申請することで残業をせずに帰られるようにする福利厚生です。アックスコンサルティングでは、月に2日好きな日に申請できるようにしています。
もちろん、過度な残業を防ぐために、会社側があらかじめ決めてしまうことも可能。自社でポジティブに捉えられるネーミングを考えてみましょう。
1日の労働時間はそのままに、勤務開始時間を前倒しすることで終業時間を早める日のことを、アックスコンサルティングでは「ミュージカルの日」としています。9時から始めるところを7時半から開始することで、仕事後にまとまった時間を確保できます。こちらも、「クッキングの日」と同様、月2日まで事前申請により取得できる仕組みです。
仕事の予定を調整できるときは、勤務時間を変動させてより有意義な時間を過ごしてもらうことで、公私充実させることができます。福利厚生は、何か従業員にものを提供したり、予算を出したりすることでももちろんモチベーションアップにはなりますが、「時間の主導権」を与えることも効果的です。より生産性が高い働き方を促進することにもつながります。
ネーミングについては、従業員から募って決めていくのも面白いと思います。
「ミュージカルの日」は、早めに仕事を終えることでミュージカルに行こうというのがネーミングの由来。通常の労働時間のなかでも、公私を充実させることが狙いです。
時間への裁量権を従業員に与えることも、大切な福利厚生だと言えるのではないでしょうか。
「ミュージカルの日」と対照的なものが、勤務時間を2時間後ろにずらせる「パンケーキの日」です。由来は、「朝にゆっくりパンケーキを食べてから出勤しよう」。
単に朝が弱い従業員だけではなく、残業で帰宅が遅くなってしまった次の日に取り入れられる制度です。睡眠不足の状態で無理やり通常どおりに出勤するよりも、かえって効率的に仕事を進められるため、会社にとってもメリットがあるという考え方です。
特に突発的な深夜残業が出てしまう会社にとって、取り入れるメリットがある制度でしょう。
文「ファミリーケアの日」は、勤務開始時間を1時間、前倒し・後ろ倒しにできる制度です。子育てや家族の介護・看病がある際、通院に付き添うために1時間ずらしたり、早めに帰宅するために1時間早めたりといった使い方ができます。
フレックスタイムほど大掛かりな柔軟性を持たせず、たった1時間ずらすだけでも、仕事と家族との時間を両立させられるのです。
勤務時間に対する福利厚生を整備することは、従業員のプライベートと仕事との両立につながる大切なことです。プライベートを犠牲にしてネガティブな気持ちで働き続けるよりも、肉体的にも精神的にも、仕事を効率的に進められるでしょう。プライベートと仕事のバランスがとれ、離職を防ぐことにもなるでしょう。
今回ご紹介したアックスコンサルティングの4つの福利厚生は、フレックスタイム制度を取り入れづらい会社でも導入しやすいものばかりではないでしょうか。
自社のスタイルに合わせた制度を取り入れることは、ダイバーシティとしての一歩でもあるでしょう。ぜひ参考にしてみてください。
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