オンボーディング Onboarding 「新卒社員」や「中途社員」が辞めない仕組みづくり
『オンボーディング』とは、新入社員をスムーズに社内に溶け込ませ、パフォーマンスを上げさせるための一連の仕組みづくりを言います。この冊子ではHR先進国であるアメリカ企業の事例も踏まえ、人材育成のための最新のメソッドを解説。
オンボーディングの具体的な取り組み方をご紹介しています。
パフォーマンス管理
公開日:2019.4.22
「誰と一番話をしていますか?」と質問されたとき、無意識にパートナーや両親、兄弟や同僚などの自分以外の他者を思い浮かべる方が多いと思います。実際に口を使って話しをするのはもちろん他者です。しかし、話す機会が一番多いのは自分自身です。日常生活は常に自問自答しながら過ごしているからです。
この記事では、自分の課題や目標を明確にするために、自分自身と向き合うことへの大切さについてお伝えしていきます。
目次
例えば、「今日は何を着ようか」と考えたり、「お昼はどこに行こうかな」と悩むことは、知らず知らずのうちに自分自身と会話していることになります。このように、普段会話が一番多いのは自分自身と考えられます。
自分のやりたいことがわからない、自分に自信がない、対人関係がうまくいかないなど、自分に関する問題を抱えている人は、まず自分自身と向き合う時間を取りましょう。自分自信と向き合うことで何が良かったのか、どの部分が悪かったのかなど反省をし、その結果次にどうするべきかを考えられるようになり、自身の成長へとつながります。
自分自身と向き合い、自分の課題・目標を明確にするための簡単な方法はとにかく「書く」ことです。アメリカの名門校ドミニカン大学のある心理学教授は、手で目標を書く人のほうが、書かない人と比較してなんと目標達成率が33%も高いことを証明しました。「書く」ことを続けている人たちにとっての手帳は、日々の「やらなくてはいけないこと」や、夢や目標などの「やりたいこと」を管理するための重要なツールなのです。書くことは一日だけで終わるのではなく、手帳などを使って書き続けることがポイントです。
年収2,000万円以上の1,000人を対象にアンケートをとったところ、半数以上が「中長期の目標を手帳に書いている」いう結果になりました。その方たちの意見をご紹介します。
自己肯定感が高く、常に目標を持ち続けている意見が多いです。書くことの意義を体感しているからこそ、さらに目標を書き続けて、より一層理想に近付いている状態です。
一方で年収200万円以下の人にアンケートをとったところ、「中長期の目標を手帳に書いている」と答えた人は26%と年収2,000万円以上の人に比べると大幅に少ない結果となりました。その方たちの意見をご紹介します。
目標を手帳に書いている人と比べて、ネガティブな意見が多いように感じます。自分の大切な時間を自分でコントロールできていないように見えます。自分自身に自信がなく向上心が低い傾向にあるのがわかります。
自分の手で書いた目標を毎日自分の目で見ることの意義は、目標意識が高まるということです。今の自分の状況を把握することで目標は明確になり、新たな目標にもつながります。仕事に対して常に受身でいると、頼まれた仕事や、やらなければいけない仕事ばかりに追われて、自分のやりたいことを成し遂げることができなくなってしまいます。そこで、先回りして発生しそうな仕事の準備をしていけば、常に自分の時間を自分でコントロールすることができます。長い目で見たとき、自分の人生を自分のペースで動かすためにも、目標を自分の手で書くということが重要なのです。
スマホのメモ機能やタスクアプリでは、スケジュールやタスクなどを管理できますが、どうしても無機質なものです。一方ノートに手書きすると、毎日の気づきを自由に書き留められ、カレンダーがついているタイプなら、自分の目標達成の進捗を追うことができます。ノートでは「言葉を使い、文字にし、行動に移し、それを記録する」という流れを繰り返します。自分の手書きの文字を書くことで、数年後に見返しても当時の感情を呼び起こすことができます。皆さんもぜひ日常的に目標を言葉にして文字に書き、行動結果を記録していきましょう。これを書くことで自分自身と向き合うきっかけにもなり、1年後には自分の課題や目標に少しずつ近付いていることを実感できるでしょう。
自分が成長するための近道は、他者と自分を比べるのではなく、今の自分となりたい自分を比べてみることです。そのためには、日々自分自身と向き合い、自分への課題を見つけ、そこから目標を明確にしていきましょう。重要なのは、目標を自分の手で書くということです。手書きで目標を書き続けることで、自分自身を俯瞰して客観的に見ることができます。そして課題や目標が明確になり、また新たに目標が生まれ、結果的に自身の成長につながるでしょう。
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