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日本にホワイト企業を増やすため、 士業のネットワークを強くしたい ~ ソビア社会保険労務士事務所

注目のベンチャーファームの、成長の極意を紹介。今回は、ヒト・モノをつなぐ『提携営業』を行い、紹介だけで顧問先を獲得する、ソビア社会保険労務士事務所の五味田 匡功氏。提携営業で案件を増やすコツと、株式会社ソビアが行なっている『ホワイト企業認定』事業について聞いた。
※記事提供:月刊プロパートナー

職員の実務クオリティを数字で管理して育成

2009年に大阪市に設立した 社会保険労務士事務所ソビアは、株式会社も含めて現在30名の職員を抱えています。社労士になることが目的ではなく、経営者をサポートすることをミッションとしているので、開業当初からコンサルティング業務に照準を置き、お客様がビジネスに集中できる環境づくりをサポートしていきました。

職員の多くは、金融機関の元営業マンなど、異業種で活躍していた士業事務所未経験者です。彼らはソビアの理念に共感して仲間になってくれた人たち。そのため、ビジョンへのブレはないものの、一定の時間をかけて高い水準を保つための実務教育を施さなければいけません。

そのため弊社では、クオリティを維持するために、職員のスキルマップをつくって管理しています。給与計算、助成金、労務設計などの各業務について10~20個のチェック項目つきのリストを作成。

  • 「研修を受けていない」
  • 「研修を受けた」
  • 「できる」
  • 「教えられる」

の4段階評価をすることで誰が今、どのレベルなのかを数字で見える化しています。しっかりと管理することで、適材適所に業務を割り振ることが可能となり、効率的な働き方を実現させています。

『提携営業』で紹介チャネルを拡大

現在、顧問契約ルートは紹介がすべて。プッシュ型の営業は一切していません。お客様が困っていることをヒアリングして、ソリューションを持つ最適なヒトやモノを紹介する『提携営業』のスタイルをとっています。言うなれば私たちがハブとなって、新たな価値を生み出すきっかけづくりを担うポジションです。

例えば、「資金調達したい」と相談されたら、融資をしてくれそうな金融機関やサポートしてくれる税理士を紹介します。マッチングしたその先で、私たちのことを評価してくれれば結果として、いろんな方々に後から紹介していただける、というわけです。

この提携営業は、お客様とお客様を結ぶ、Win-Winの関係を構築するので、双方から喜んでいただけますし、「ソビアに相談すれば、何とかなる」という信頼にもつながります。たとえ、自社の売上につながらなくても、その方の役に立てれば、私たちのことを広めていただけるのです。現在は有り難いことに、このメソッドのおかげで紹介案件で順調に顧問契約を受任しています。

そして、提携営業のやり方について保険会社や金融機関の営業マン向けに勉強会を実施しています。
勉強会を実施することで、意識の高い営業マンとのネットワークを構築することもでき、それが紹介へとつながるという相乗効果をもたらしてくれるのです。

認定に込めた日本企業盤石化の思い

2015年に一般財団法人日本次世代企業普及機構(ホワイト財団)を設立しました。ホワイト企業とは、「家族に入社を勧めたい、次世代に残る素晴らしい会社」を指します。
これを満たしているかを、

の6つの指標から判断します。基準に到達していれば、『ホワイト企業』として認定しています。

これは、認定審査と認定費用が無料であることが最大の特徴です。
お金を払えば認定されるというものではありません。認定できる割合は、大手企業でも半分、中小企業に至っては、5%以下。審査のハードルは低いものではありません。
しかし、それでも立ち上げ3年で認定取得企業は100社以上を達成しました。

最近の採用マーケットは、人材難で求人広告にも過剰な表現をして採用しようとする会社も目立ちます。そうなると、優秀な人材は定着しないし、企業側も採用活動をし続けないといけません。企業側も個人も、第三者から『良い会社』という評価があれば、このような問題も解消するだろうというアイデアがきっかけで、結果的に『認定』という形になりました。

私たちは、認定取得できるように企業の課題改善提案を行なっています。時間あたりの生産性を高める支援や、優秀な社員を定着させるための支援などを社労士としてサポートしています。

ホワイト企業が増えれば、日本はもっと豊かになると信じています。そのためにもホワイト財団の理念に共感する全国各地の社労士とネットワークを強くしたいと思っています。経営者が抱える課題に対して具体的なソリューションを提供していきたいですね。

ソビア社会保険労務士事務所3つの戦略

1.ハブとしてヒト・モノをつなぐ『提携営業』

プッシュ型の営業は一切せず、見込み客に対して「困っていることありますか」と聞き出す。
たとえ、管轄外であっても最適な情報やヒト・モノを紹介することで、回り回って紹介をもらえるという。
目先の利益を狙うのではなく、先々の労務顧問契約をとりにいく。

2.職員の実務レベルをスキルマップで「見える化」

定型業務、コンサル業務に分類し、給与計算、助成金申請、労務手続き、人事・労務設計など小項目に対してそれぞれ10~20個のチェック項目を作成。
研修を受けていない、研修を受けた、できる、教えられるの4段階で評価する。
「紹介いただいた方の信頼にもつながるので、育成は早さよりも質を重視。育成するのに1年かけます」。

3.ホワイト財団設立で企業の人事・労務改善意識を感化

適正な利益・成長を遂げている、お客様からの信頼がある、従業員満足度の高い会社の3つの基準を満たしていれば、ホワイト企業と認定。
士業パートナーとして、認定取得のサポートを行なう。


ソビア社会保険労務士事務所
所長 五味田 匡功(ごみたまさよし)氏
創業/2009年
従業員数/30名(株式会社ソビア含む)
所在地/大阪府大阪市中央区安土町2-2-15
自社のノウハウを『認定コンサルタント制度』にて開放し、多くの社労士から賛同を得ている。


記事提供
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