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優秀な部下が「びっくり退職」…そんな会社は「1on1ミーティング」を行え!

公開日:2020.2.17

    会社に不満を抱えている様子を微塵も見せていなかった優秀な部下が、突然退職することに…。寝耳に水の「びっくり退職」を経験したことがある上司の方もいることでしょう。

    優秀な人材が失われてしまうことは、会社にとって大きな損失です。退職理由がわからず、戸惑いを覚えることも少なくないでしょう。

    「理由がわからない」のは、常日頃からのコミュニケーション不足を表しています。これを打破するのが、今回ご紹介する「1on1ミーティング」です。

    優秀な部下の離職を防ぐために有効な「1on1ミーティング」とは?

    「1on1ミーティング」とは、アメリカ・シリコンバレーにある企業で盛んに行なわれている手法です。シリコンバレーは、世界で最も人材の競争や成長が激しいといわれている地域。そのため、優秀な人材の入れ替わりも激しい傾向にあります。

    優秀な人材の流出は会社にとって大きな損失です。「ビックリ退職」を防ぐために考え生まれたのが、「1on1ミーティング」なのです。

    1on1ミーティングを導入しているシリコンバレーの企業では、週に1回、上司と部下が1対1の面談を必ず行ないます。所要時間は1回あたり30分~1時間程度。

    Skypeや各種チャットツールなど、リモートでもコミュニケーションが容易に取れる昨今ですが、1on1ミーティングは必ずフェイストゥフェイス、「対面」で行ないます。自由にコミュニケーションをとれる時間をしっかりと確保することで、上司部下間の関係構築がなされていくのです。

    シリコンバレー方式の「1on1ミーティング」を取り入れることで、優秀な部下の「ビックリ退職」を防げるでしょう。

    1on1ミーティングと通常の面談との違い

    部下と1対1の面談をすでに行なっている企業もあるでしょう。しかし、日本企業の面談は、その多くが企業のため、上司のために行なわれています。

    面談の場で、あなたはどのような話をしているでしょうか。「部下の成績を上げるため」といった結果を出すための対策について話す面談が多いのではないでしょうか。

    こうした面談は、一見部下のためのものであるように見え、結局は会社・上司のための面談です。一方、「1on1ミーティング」は「部下のため」に設けるもの。話す内容は、部下が相談したいと思っていることのほか、目の前の仕事と直接関係がなさそうに見える「部下自身のこと」です。

    どのようなキャリアステップを踏みたいと思っているのか、そのために、今の仕事に感じている不満点は何なのかなど、長期的な視野で見た内容も含まれます。

    聞き役である上司に求められるのは、「傾聴」と「支援」です。通常の面談のように、「指導」ではないことを頭に入れておきましょう。

    1on1ミーティングを進める4つのステップと7つの項目

    1on1ミーティングの進め方は、4つのステップに分かれます。効果的に取り入れるには、このステップに「信頼関係づくり」と「成長支援ステージ」の2種類、合計7項目を織り交ぜて行なうことが重要です。

    <1on1ミーティングの進め方>
    ・アイスブレイク、体調確認:開始~5分程度
    ・前回のおさらい、承認:5~10分程度
    ・今回の話題:10~25分程度
    ・まとめ、今後の行動内容の確認:25~30分程度

    <信頼関係づくりの項目>
    1.プライベートの相互理解
    2.心身の健康のチェック
    3.モチベーション向上

    <成長支援の項目>
    4.業務や組織の課題の改善
    5.目標設定・評価
    6.能力開発、キャリア支援
    7.戦略・方針の伝達

    各ステップに取り入れたい項目を見ていきましょう。

    アイスブレイク、体調確認:開始~5分程度

    アイスブレイクを行なう時間で行ないたいのは、1と2の項目です。プライベートなことを話してもらいやすい雰囲気を作ることが目的です。雑談を交えながら、場の雰囲気を話しやすいものにしましょう。

    前回のおさらい、承認:5~10分程度

    この時間で行なうことは、3のモチベーション向上です。前回の1on1ミーティングミーティングから成長した部分にフォーカスし、言葉で伝えて褒めましょう。

    今回の話題:10~25分程度

    この時間が1on1ミーティングのメインです。「4 業務や組織の課題の改善」や「5 目標設定・評価」「6 能力開発、キャリア支援」「7 戦略・方針の伝達」から、1、2項目を選んで話し合いましょう。

    話す際には、「PDCA」を回すよう意識することが効果的です。はじめは、上手く回せるように上司が部下をサポートします。慣れていくうちに、部下自身が課題に気づき、改善策を考えられるようになっていきますよ。

    まとめ、今後の行動内容の確認:25~30分程度

    最後の5分間は、今日話したことをあらためてまとめ、これからどう行動していけばいいのかを再確認しましょう。

    密なコミュニケーションが相互理解を深め、「びっくり退職」を防ぐ

    日本の企業では、仕事とプライベートとを分けて考えることが多く、プライベートの相互理解が不足しているケースが多く見られます。理解不足は、優秀な人材が密かに抱えている悩みや不安に気づけないことに繋がり、結果突然の退職に慌てる羽目になってしまうのです。

    「1on1ミーティング」を導入し、毎週定期的に上司部下間でコミュニケーションを重ねていけば、部下が今何に悩んでいて、どのように成長していきたいと考えているのかを知ることができます。部下のビジョンを叶えるために会社側ができる成長支援についても考えられることが、「びっくり退職」を食い止めることにつながるのです。

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    この記事を書いた人

    HR BLOG編集部

    このブログでは、「経営者と役員とともに社会を『HAPPY』にする」 をテーマに、HR領域の情報を発信しています。

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