オンボーディング Onboarding 「新卒社員」や「中途社員」が辞めない仕組みづくり
『オンボーディング』とは、新入社員をスムーズに社内に溶け込ませ、パフォーマンスを上げさせるための一連の仕組みづくりを言います。この冊子ではHR先進国であるアメリカ企業の事例も踏まえ、人材育成のための最新のメソッドを解説。
オンボーディングの具体的な取り組み方をご紹介しています。
テレワーク
公開日:2020.6.4
新型コロナウイルスの影響で、テレワークを導入しようとしている企業がますます増えています。もしあなたの企業でもテレワークの実施を予定しているのなら、そのための環境や制度は整っていますか?環境や制度の整備をおろそかにしてしまうと、導入後にさまざまな問題が発生します。今回はテレワークの導入前にやっておきたいことについて具体的にご紹介します。
目次
テレワークはオフィス外での労働になるので、情報漏洩や使用端末のウイルス感染などのリスクが高まります。サイバー犯罪などで企業が被害者になったり、機密性の高いデータや個人情報が流出し、社会的な責任を問われる可能性もあります。最悪の場合、会社が倒産してしまうかもしれません。
そのようなことを防ぐために、3つのセキュリティ対策をしましょう。
一つ目は、社内ルールによるセキュリティ対策。情報を取り扱う際の基本方針や行動指針を策定し、研修等を通して、従業員がそのルールを徹底できるようにします。
二つ目は、技術的なセキュリティ対策。ウイルス対策ソフトの利用、情報の暗号化等により、端末やシステム、アプリケーションのセキュリティを確保します。
三つ目は、物理的なセキュリティ対策。書類や端末の施錠収納などにより、紙ベースの文書やPCやサーバーなど、実体のあるものを管理します。これらの対策を予め推進することにより、テレワークの個人のミスによる、情報漏洩を防ぐことができるでしょう。
テレワークを導入する前に、労務管理の見直しをしましょう。総務省が発表している『平成27年度情報通信白書』によると、テレワークを導入するにあたり、企業側の課題として、「適正な労務管理が行えるかどうか」が、「情報セキュリティの確保」に次いで割合が高くなっています。テレワークの場合、対面で従業員の勤務状態を把握できない状況で勤怠を管理しなければなりません。どのような方法で適切に勤怠管理ができるかを十分に検討しましょう。例えば、始業・終業時のメールでの連絡や、各種コミュニケーションツールを活用している企業が多くあります。このような方法で従業員の勤務時間を適正に管理できれば、労働時間に関しては既存の社内制度をそのまま適用できます。各企業や職種、従業員の状況に合った適切な管理方法を選択し、必要に応じて適宜改善を行うことが重要です。
従来なら対面で行えるはずの評価や研修も、テレワークの導入により変更、または新たに作成する必要があります。既存の従業員にはテレワーク導入前の研修、新入社員にはテレワークでできる研修制度なども検討しなければなりません。例えば、研修期間のみオフィスで研修を行うのも一つの策ですが、Skypeなどのチャットツールを用いて研修を行えば、テレワークでの仕事が可能になり、上司とのコミュニケーションも継続して行うことができます。
従業員が快適に仕事をするために、オフィスへの出社を前提とした就業ルールをテレワーク時も適用できるのか確認しましょう。テレワークでは、マネジメント側による勤務環境の支援や既存の業務フロー、就業規則などのルール変更など、柔軟な対応が求められます。自宅から会社のパソコンにリモートで操作できるようにしたり、Wifiを貸し出したり、会議はオンラインで行うなど、オフィス、自宅どちらでも差が出ないような環境を作りましょう。オフィス、テレワークどちらでも従業員が同じような待遇を受けれるような工夫が必要です。
今回は、テレワークの導入前にやっておきたいことについて4つご紹介しました。現代はインターネットが普及し、テレワークの環境の下地が整っています。一方、すぐにテレワークを導入しようとしても、準備不足のため導入後にさまざまな問題が生じているのも事実です。オフィスへ出勤せず、いかに従業員が仕事のパフォーマンスを下げることなく、成果を残せるかを考えなければいけません。そのためにWeb会議ツールやHRシステムを活用しながら、より集中できる環境を整えることが重要です。
この記事を書いた人