オンボーディング Onboarding 「新卒社員」や「中途社員」が辞めない仕組みづくり
『オンボーディング』とは、新入社員をスムーズに社内に溶け込ませ、パフォーマンスを上げさせるための一連の仕組みづくりを言います。この冊子ではHR先進国であるアメリカ企業の事例も踏まえ、人材育成のための最新のメソッドを解説。
オンボーディングの具体的な取り組み方をご紹介しています。
人材育成・開発・研修
公開日:2019.7.22
あなたの会社は、チャレンジできる環境でしょうか?せっかく部下が主体的にやりたいことを提案したのに、上司が今までの経験から却下してしまうというケースは、残念ながらよくある話です。このような状況が続いてしまうと、部下のモチベーションは下がり、やる気のある部下ほど退職につながり、会社の成長も難しくなります。若手社員が生き生きと活躍し、会社に貢献するためにはチャレンジできる環境をづくりが重要です。この記事では、チャレンジできる環境をつくるために上司がすべきことをお伝えします。
目次
上司は部下を「どうすれば育てられるのか」と考えがちです。しかし、ドラッガーの考えによると、「成果」「価値の創造」「人材育成」の3つの領域が必要だといいます。この3つがなければ、組織は衰退していくのだそう。従って、マネジメントとは、人を育てるだけではなく、「強みを生かして、良い成果を生み出すにはどうすればいいのか」という部分に着目しなければなりません。では、人が育つための条件を8つご紹介します。
人材育成に欠かせないコミュニケーションを取るためには、信頼関係を構築することが第一歩です。信頼関係の構築方法は相手により異なります。まずは、相手を知ることから始めましょう。
自分が経験した方法を部下にも強要するのは間違いです。方法を模索するのではなく、「部下個人がどういう人材に育ち、社会人としてどう活躍してほしいのか」という目的を明確にしましょう。
人が育つには、課題に対して自分で考え工夫することが重要です。部下に自由裁量を与えてチャレンジさせてみましょう。ただし、放任するのではなく、どの範囲までチャレンジさせるのかは見極めておく必要があります。部下は自由に動けることでモチベーションのアップにもつながり、成長します。
部下に自由裁量を与えると同時に、目指す目的を明確にしながらコミュニケーションを取り続けましょう。目的を見失わないようにコミュニケーションの内容を書き留めながら進めていくことで、部下は迷った場合にも振り返りができ、成功のイメージを頭に浮かべながら仕事を進めることができます。
自由裁量で仕事を進めていくと壁にぶち当たることもあります。その乗り越え方で「強み」が明確になります。強みを部下自身に認識させて勇気を持たせることで、成長へつながります。「弱み」が把握できた場合には、どのように対処や改良すればいいのか、誰に頼ればいいのかなどの対応ができます。
自由裁量=丸投げではありません。助けが必要な場合は、相談に乗り、時には上司自らが動ける準備をしておきましょう。丸投げして放置すれば、部下はチャレンジする意欲を失い、信頼関係も崩壊してしまいます。
仕事の目的や状況について、定期的にフィードバックしましょう。上司が部下に対して「評価」をする場ではなく、対等な立場にで出来たことは素直に認めて褒めます。また、フィードバックを通じて部下の強みや弱みが徐々に明確になりますので、今後の仕事にも役に立ちます。
人が育つ環境は以上の7つのことを繰り返すことが重要です。過程を書きとめ、実行し、振り返るということを繰り返しましょう。
上司が部下に対して「もっと主体的に働いて欲しい」「貪欲にチャレンジして成長して欲しい」と思っていても、若手は「時間がない」「これ以上は無理」と感じている場合があります。これらの乖離の原因は「部下を認める」という部分が足りていないことが多いようです。
部下の仕事を気にかけ、褒め、励まし、労うという肯定的なストロークをして常に関心を持っていると、部下は「大事にされている」と嬉しい気持ちになるものです。無意味にコミュニケーションを取るのではなく、部下の成長のために必要な関わりを続け、適格なタイミングで支援をすることが重要。部下には常に、仕事自体の目的と、部下の成長のための目的を伝えるようにしましょう。伝え続けることで部下のモチベーションもアップします。
部下に対して主体的に働いて欲しいと願うのであれば、まずは上司自らが主体的に動いて、部下と深いコミュニケーションを取るようにしましょう。主体的に動いている上司の背中をみることで、メンバーも前向きになり、主体的に行動する職場へとつながっていきます。
先ほどもお伝えしたとおり、上司は部下に対して自由裁量を与える必要があります。チャレンジしている部下の意見を上から潰すのではなく、しっかりと耳を傾けるようにしましょう。
もし身の丈以上のチャレンジをさせる場合には「今の君には難しいかもしれない」ということを伝えながらも、任せたい理由をきちんと伝えましょう。そうすることで、部下は本当に助けを求めたい場合に上司に相談しやすくなります。
人は挑戦して、失敗して、落ち込み、また一歩踏み出すことで成長していきます。上司の口出しや手助けは基本的に不要。部下の育つタイミングを邪魔してはいけません。見守りながらも、本当に必要な時には手助けをするというスタンスでいましょう。
チャレンジする環境をつくるうえで、上司がすべきことをお伝えしてきました。部下にチャレンジを望むだけではなく、上司自身も主体的にコミュニケーションを取るなど動くことが必要です。部下を見守り、適格なコミュニケーションをとるなどの上司の行動を、必ずメンバーは見ています。
こうした行動を続けることで、部下のモチベーションは上がり、チャレンジできる職場環境につながるのです。自分のチーム・職場はどのような環境なのか、自分は主体的に動けているのかどうか今一度振り返り、できることから始めていきましょう。
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