株式会社キャスティングロード 様
配属後の新入社員の状況把握が格段に向上!各地域事業所との情報共有によって、
社内全体が人材育成をバックアップする姿勢に
概要
株式会社キャスティングロード
職員数
245名(内、正社員199名 9月末時点)
エンゲージメントプラン
利用者数約231名(全社員および内勤アルバイト)
導入の目的
- 離職防止
- エンゲージメント向上
MotifyHRがもたらした主な効果
- 問題となっていた役職者の離職率低下
- システム活用の習慣が付き、上長と部下の信頼関係も再構築できた
- 離れた拠点の従業員とも接点が生まれ、コミュニケーションが活性化
離れていてもつながる仕組み作りで
負の連鎖を断ち切りエンゲージメントと帰属意識を再構築
株式会社キャスティングロード 業務管理部 係長の松山 佳代氏(左)取締役 事業開発・管理本部 本部長 兼 業務管理部 部長の早瀬 仁洋氏(右)
創業21年を迎える株式会社キャスティングロード(以下、キャスティングロード)は、人材派遣を主軸に、さまざまな人材ビジネスを手掛ける会社です。全国13カ所に支店を持ち、コールセンターへの派遣やハイキャリア層のエージェントサービスなど、多様なアウトソーシングを提供しています。同社では人を扱う企業だからこそ、働く人一人ひとりを大切にしたいと考え、求職者を「キャスト」と呼び、共に働く仲間としてスキルを最大限に活かせるステージへ送り出すという理念を持っています。
しかし、そうした考えを以ってしても、企業に課題は多いものです。キャスティングロードも会社が成長するにつれて全国に支店が増え、それまでのようにコミュニケーションが取れなくなっていきました。さらに新型コロナウイルスの感染拡大によって、各拠点との行き来が難しくなり、関係が希薄になってしまったといいます。結果、社内の雰囲気や発言にネガティブなものが増え始め、長く勤めてきた幹部候補の役職者の退職が続くという負の連鎖が起こってしまったのです。
「このままではいけない。この連鎖を断つには、エンゲージメントを高めていく必要がある」と新たに導入を検討したのが、HRシステムでした。その導入から実際の運用までを手掛けたのが、人材開発を担当する業務管理部の早瀬仁洋さんと松山佳代さんです。
希薄になってしまった社内の関係性
物理的な距離にも対応できるMotifyHRが打開策に
エンゲージメントを高め帰属意識を醸成させるには何が必要か――――
会社の規模が大きくなるのは決して悪いことではありません。しかし弊社の場合はそれによって、これまでのように従業員一人ひとりと向き合って連携を取るということが難しくなり、特に物理的に離れた支店などではあきらかに関係性が希薄になったことを感じていました。さらにコロナ禍での行動規制によって拍車がかかってしまい、従業員との信頼関係が危うい状態になってしまったのです。社内の雰囲気が不穏なものになり、聞こえてくる発言にネガティブなものが増えました。そして、長年勤め役職を持つ幹部候補が続けて退職するという事態が起こってしまったのです。「このままではいけない。エンゲージメントを高める手段を考えないと」と模索していました。
専用のHRシステム導入でエンゲージメント向上を図る――――
どんな方法がいいのか検討していたその時、弊社の代表である古澤が、交流のあった株式会社アックスコンサルティングの代表から紹介されたのが「MotifyHR」です。1on1ミーティングやカンパニーボード、ニュースフィードなど、求めていた機能がしっかりと備わっているうえに、コストも抑えられていてスモールスタートが可能。いきなり大きな投資で始めるのをためらっていた私たちにはぴったりでした。
社内のポータルサイトだけでは叶わない
コミュニケーションと帰属意識を育てる場
互いを気遣うことから少しずつ変化していった社内の雰囲気――――
もちろん、意識してコミュニケーションを取ったとしても、すぐに社内の雰囲気が変わったり変化が起こったりするわけではありません。しかし、コロナ禍で特に健康管理が必要な時だったので、MotifyHRの体調管理のシステムはとても便利で、互いに相手の様子を知るきっかけにもなりました。「調子が悪いのかな?」という従業員に上司が声をかけるきっかけにもなり、そうした日々の積み重ねがとても重要なのだと感じました。
1on1ミーティングや離れた拠点同士の交流にも効果を発揮――――
1on1ミーティングは月に1回行うように社内で指導しています。システム内に質問のテンプレートも用意されているためすぐに始められ、その内容を時系列で記録できるのもいいですね。なかには忙しくて毎月の1on1ミーティングを実行できないこともあるようですが、そういった場合も運営側で随時確認・管理することができるので、適宜指導するようにしています。
専用アプリで社外からもアクセス可能な利便性――――
MotifyHRには専用アプリがあるため、スマートフォンなどでどこからでもアクセスしやすいのも、使いやすい理由の一つです。それまでの社内ポータルサイトだと会社のパソコンからしかログインできず、営業など現場をまわる従業員にとっては不便でした。積極的に活用できれば、自然と社内での浸透も早くなります。
それまで使っていた社内ポータルサイトの情報も有効活用して運用開始――――
実は、それまで運用していた社内ポータルサイトもありましたが、それは業種的に必要な法令や保険などの社内の知識をまとめたものでした。そこに社内掲示板も設置して使っていたのですが、システム構築に詳しい担当者がいるわけではないので使いづらい点もそのまま、漫然と使っている状態だったのです。新たに導入したMotifyHRの情報共有掲示板であるカンパニーボードに社内ポータルサイトの内容も移行することができ、それまで蓄積したものを無駄にせずに済みました。
想定していた使い方に加えて意外な活用方法も自然と生まれた
毎日の習慣づけでシステムが自然に浸透――――
アカウントを発行しているのは正社員と内勤のアルバイト、そして出向中の一部従業員です。社内では毎日ログインすることを習慣にするよう声がけしているため、アカウントを持っているほとんどの従業員がシステムを使ってくれています。導入しても使われないと意味がないので、かなり浸透していると言えるのではないでしょうか。また、ニュースフィードへの投稿も活発で、1日に2〜3件、多い日には5〜6件ということもあります。ポップアップで通知されるので自然と見るようになりますし、写真付きだと違う部門の様子も知ることができて、コミュニケーションにもつながります。
離れた拠点同士が趣味でつながる――――
従業員の情報が閲覧、管理できるMotifyHRの従業員機能には顔写真や所属だけでなく、スキルや趣味も登録することができます。それがきっかけで離れた支店の従業員たちが「桃鉄部」と称してオンラインでゲーム対戦するなど、思いもよらない活用方法も生まれました。業務外でも活用してもらえるのは、運営側にとって嬉しい誤算。ニュースフィードなどで他支店の様子や活動を知っているからこそ生まれたつながりではないかと思います。こうして物理的な距離を超えて仲間意識が育っていけば、信頼関係もより深まるでしょう。
運営側の配慮で、正しく活用できるよう先導――――
従業員がニュースフィードなどを積極的に利用してくれるのはとてもうれしいことですが、特に今は投稿の内容などに配慮が必要な時期です。部門ごとのイベントなどの投稿は内容によって「楽しそう」と捉える人もいれば、不快感を覚えてしまうなど、温度差があるもの。そのため現状では個人でそのまま投稿するのではなく、担当者が確認し、まとめてアップする仕組みにしています。そうした管理が可能なのもシステムを使う利点の一つです。
みんなが主役になれる場を
さらなる活用を目指してカスタマイズも相談
システムを通じて個々の活動や活躍を知ることができる――――
弊社では今年、企業理念と行動指針の刷新を行いました。秋の社外告知前に4月から社内では実施しており、それらを実践している従業員を表彰するための推薦と投票を新たな試みとして行っています。これまでなら分からなかった他支店や他部門の従業員の活躍を、ニュースフィードなどを通して知っているため関心が高く、全体のモチベーションアップにもつながるのではないかと期待しています。さらに、今後は自己紹介リレーのように、誰もが主役になれる場としても活用していきたいと考え、コンテンツ作りも検討しています。さまざまな可能性があるので楽しみですね。
一つのシステムだけで完結できるのが魅力――――
専用システムを導入したことで、1on1ミーティングや体調管理、従業員機能など、さまざまな取り組みをまとめられるようになりました。これまで使っていた社内ポータルサイトもカンパニーボードで活用しています。今後はさらに活用範囲を広げていきたいと考えているので、使いながら気になる点を相談しているところです。そうやって少しずつカスタマイズ可能なのもMotifyHRの利点でしょう。何より、人材管理や育成、そしてコミュニケーションまで、一つのシステムで行えるのは、運営側はもちろん、実際に使う従業員にとっても大変便利だと思います。
離職率は確実に低下
モチベーションや帰属意識を高めてエンゲージメントの醸成を進めていく――――
導入して約1年、離職率は導入前と比較して7%減少と確実に減ってきており、コミュニケーション不足も改善しているのを実感しています。私たちのように全国に支店がある企業やコロナ禍で社内のコミュニケーション不足が顕著になってきた会社には、MotifyHRのようなシステムが有効。きっと問題解決への近道が見つかるはずです。